昨年12月末に、ゼミ生の論文が日本教育工学会論文誌で発表されました。
今回の論文の採録・発表は私にとって、ひと際嬉しいことでした。
教職大学院には「修士論文」が課されていません。そのため、論文書くということ自体が院生の意思による選択となっています。
書きたい人は書けばいいし、書きたくない人は書きません。
榊原ゼミでも自由選択です。
やる気のある人に対しては、支援できればなぁと思っています。
筆頭筆者の彼とはもう4年の付き合いです。長いものです。
学部時代に榊原ゼミを選択してくれました。
そして教員採用試験に合格し、自治体の名簿掲載延長制度を利用して、大学院へ進んでいます。
M1の時に理論面で学びを深め、今回の研究を計画・実施し、論文を学会へ投稿しました。日本教育工学会ですので、査読修正は厳しくで大変でしたが、なんとか修正を完了させ、今回の掲載に至りました。
もちろん論文だけにこだわっていたわけではありません。それと並行して、年間150時間の学校実習で授業実践に取り組み、実践力も磨いてきました。
まさに「理論と実践の往還」を体現していて、教職大学院生のよきロールモデルとなっています。
ちなみに、論文を簡単に要約すると、ICTを活用して、学びの方法(学習方略)を共有化・可視化することの効果を検証しています。成果物を共有するだけでなく、学習方略を共有すると、効果の持続性が高いということを証明しています。ご興味のある方、ご一読いただけたら幸いです。
多々納春樹・鎌倉正和・榊原範久(2023)クラウドによる方略の相互参照が小学校高学年児童の意見文作成に与える効果の検証.日本教育工学会論文誌,第47(3): 481-492