本年度はゼミ生を担当していません。
しかし、上越教育大学には社会科教育をご専門にされている先生はたくさんいるのですが、教職大学院には社会科教育を専門としている教員が少ないです。昨年度ご栄転されてしまったからですね。その欠員の公募で私はここにいるわけなのですが。
そんなこともあり、社会科に関する研究や授業づくりの相談をしたい院生が、その相手を求めています。
今日は3名の院生が研究室にきました。
この大学のいいところは、研究室同士の交流がスムーズなところ。
「その研究だったら、○○先生のところに行っといでよ。」
「え、でも話したことないですよ。」
「大丈夫だった、噛み付かれたりしないから笑」
そして、院生が恐る恐る初対面の教授の研究室を叩くと
「君のアドバイザーから電話もらっているよー。その研究ならね・・・」
という感じです。この文化は大事にしたい。
今日も事前に私に電話をくれる先生がいました。ありがたいことです。
学校支援プロジェクトが始まっており、院生たちは週の半分くらいは公立の小中学校へ出かけて行きます。残りの時間で授業準備をしたり、研究計画を練ったりしているわけです。
ところで、研究室を訪ねてきた院生の一人は社会科の授業研究についての相談です。
ワークシートで授業と研究をしたいということで、自作のワークシートの問題点を相談にきました。
私の特技です。教科書のあるページを開くと、目の前に授業展開が3Dのように描けること。
問いの切り出し方、時間配分、知識理解の重要度の判断、思考ツールの活用テクニック、資料の授業での活用方法…様々な点が頭の中で交錯しながら授業展開が構築されていきます。
現場の教員時代、10年ほど毎日ワークシートを作り続けてきたからできるようになったのかなと思います。趣味の世界です。趣味「ワークシート作り」
研究相談では、結構厳しいことや難しいことを言ってしまいました。これは趣味ではなく、悪い癖。
でも、院生は必死に考えながらメモをとっていました。
相談を終えて、満足そうに帰っていきました。
つくづく大学院というところは、自分で学びを求めるところだと感じます。
求めれば求めるほど、学びを得られます。
逆にいえば、学びを受け身で待っている院生は、学びが得られないということです。
大学の先生たちは忙しいですが、勇気を出して研究室のドアを叩くことをお勧めします。